NEWS 2026.10.18

OpenAIの古いモデルが10月23日から順に止まります — 自社のツールが「裏で何を使っているか」を今週確かめる

OpenAIが、API経由で使える古いモデルの停止日を公表しています。10月23日にo4-miniなどが止まり、2027年1月14日にはGPT-4oとGPT-4o miniも外れます。ChatGPTの画面だけを使う会社には関係なく、外注したツールやチャットボットを持つ会社に効く話です。確かめる順番を整理します。

OpenAIの古いモデルが10月23日から順に止まります — 自社のツールが「裏で何を使っているか」を今週確かめる — AIマーケティング株式会社

OpenAIが、API経由で使える古いモデルの停止日を公表しています。最初の停止は2026年10月23日、つまり今週の木曜日です。さらに10月14日には、GPT-4o と GPT-4o mini を2027年1月14日に外すという通知も出ました。

一次情報はこちらです。

この記事の結論を先に書きます。 ChatGPTの画面で仕事をしているだけなら、今回の話は関係ありません。 関係があるのは、外注して作ったチャットボット、社内ツール、自動化の仕組みの中で、OpenAIのモデルが動いている会社です。 そういう仕組みは、作った人がいなくなったあとも動き続けていることが多く、止まって初めて気づきます。 今週やるべきことは、移行の検討ではなく**「どれが、どのモデルで動いているか」を一覧にすること**です。

先に、言葉を揃えます

言葉この記事での意味
API自社のシステムやツールから、OpenAIのAIを直接呼び出すための窓口。ChatGPTの画面を通さずに、プログラムがAIに文章を送って答えを受け取る
モデルAIの「頭脳」にあたるもの。GPT-4o、o4-mini のように名前と世代がある
停止(シャットダウン)その日以降、そのモデルを呼び出しても答えが返らなくなること。呼び出している側の仕組みは、そこでエラーになる
微調整版(ファインチューニング)自社のデータで追加の学習をさせた、自社専用のモデル。元のモデルが止まると、これも一緒に止まる
移行先OpenAIが「代わりにこれを使ってください」と案内しているモデル

発表で確認できたこと

10月23日に止まるもの

公式の一覧で確認できた、10月23日に停止するおもなモデルです。

止まるモデル公式が案内する移行先
o4-mini(微調整版を含む)gpt-5.6-terra
o3-minigpt-5.6-sol
gpt-4o-2024-05-13(GPT-4oの初期の版)gpt-5.6-sol
gpt-4-0613、微調整した gpt-4 / gpt-3.5-turbo / gpt-4.1-nano、babbage-002、davinci-002一覧に個別の案内あり

2027年1月14日に止まるもの

10月14日、OpenAIはGPT-4系の一部を使っている開発者に通知を出しました。GPT-4o、GPT-4o mini、GPT-4.1、GPT-4.1 mini を、2027年1月14日にAPIから外すという内容です。移行先として案内されているのは gpt-6-luna です。

ここが今回いちばん影響の大きいところだと私たちは見ています。GPT-4o mini は安くて速いので、問い合わせの自動返信、文章の分類、要約といった「量の多い下ごしらえ」に広く使われてきました。外注したツールの中身がこれ、というのは珍しくないはずです。

その間に止まるもの

o3 は2026年12月11日に停止すると、6月の時点で告知されています。

ChatGPTの画面は、別の話

ChatGPTの画面から選べるモデルは、すでに別の時期に入れ替わっています(GPT-4o と o4-mini は2026年2月13日にChatGPTから外れました)。公式のヘルプは、ChatGPT側の変更はAPIには影響しないと書いています。逆に言えば、APIの停止はChatGPTを見ていても気づけないということです。

確認できていないこと

  • 音声の読み上げに使うモデルの停止日について、開発者向けのコミュニティで報告がありますが、公式の一覧では確認できませんでした。この記事では扱いません
  • 移行先のモデルに切り替えたとき、同じ指示で同じ品質の答えが返るかどうかは、使い方によって変わります。一般論では判断できません

で、自社のマーケティングにどう効くのか

1. 止まるのは「AI」ではなく、AIにつながっている仕事

マーケティングの現場でOpenAIのAPIが使われていそうな場所を挙げます。

  • サイトに置いたチャットボット(問い合わせの一次対応)
  • フォームから届いた問い合わせを分類して、担当者に振り分ける仕組み
  • 商品説明や広告文の下書きを、まとめて作る社内ツール
  • Zapier・Make・n8n などの自動化ツールの中に置いた「AIで要約する」「AIで分類する」の手順
  • MA(見込み客へのメール配信などを自動で回す道具)やCRM(顧客管理の道具)に、外部の開発会社が足したAIの機能

モデルが止まると、これらはエラーで止まるか、空の答えを返したまま動き続けます。 後者のほうが厄介です。問い合わせが誰にも振り分けられないまま数日たっていた、ということが起こりえます。

2. 「誰が知っているか」が、いちばんの問題になる

自社で作った仕組みなら、作った人に聞けば済みます。難しいのは次のような場合です。

  • 外注して作り、保守の契約をしていない
  • 作った担当者が異動・退職している
  • 自動化ツールの手順を、現場の人が見よう見まねで組んだ

こういう仕組みは、どのモデルを呼んでいるかを誰も覚えていません。今回の停止は、AIを使った仕組みの「持ち主」が社内にいるかどうかを確かめる機会でもあります。

3. 移行は「名前を書き換えるだけ」とは限らない

移行先が案内されているので、呼び出すモデルの名前を書き換えれば動く場合は多いはずです。ただし、新しいモデルは答え方の癖が違います。答えの形式を細かく決めて、その形式を前提に後ろの処理を組んでいる仕組みでは、名前を変えただけで後ろが崩れることがあります。

私たちも自社でAIエージェントを動かしていますが、モデルを切り替えるときは、普段流している実際の入力をいくつか通して、答えを人が見比べてから切り替えるようにしています。ここを飛ばすと、止まらないかわりに「静かに質が落ちる」ことになります。

4. 外注先に聞くときは、聞き方を決めておく

「大丈夫ですか」と聞くと「大丈夫です」と返ってきます。聞くべきことは次の3つです。

  1. この仕組みは、どのモデルを、どの名前で呼んでいますか
  2. それは公式の停止一覧に載っていますか。載っているなら、停止日はいつですか
  3. 切り替えるなら、誰が、いつ、どうやって答えの質を確かめますか

3つ目に具体的な答えが返ってこないなら、切り替え後の確認は自社で持つつもりでいたほうが安全です。

今日やっておけること

順番やること誰がやるか
1AIが動いている仕組みを一覧にする(チャットボット、自動化、社内ツール)マーケティング担当
2それぞれ、どのモデルを呼んでいるかを確かめる作った人、外注先、情報システム担当
3公式の停止一覧と照らし、10月23日・12月11日・2027年1月14日のどれに当たるかを書き込むマーケティング担当
410月23日に当たるものは、今週中に切り替えるか、止まったときの手作業での代わりを決める持ち主
52027年1月14日に当たるものは、年内に実際の入力で試す日を決める持ち主

一覧に「持ち主がいない」と書く行が出てきたら、それがいちばんの成果です。モデルの停止はこれからも続くので、次の停止のときに同じ手間をかけずに済みます。

まとめ

  • OpenAIのAPIで、古いモデルが10月23日から順に止まる。GPT-4o と GPT-4o mini は2027年1月14日
  • ChatGPTの画面だけを使う会社には関係ない。APIでつないだチャットボット、自動化、社内ツールに効く
  • 止まるとエラーになるか、空の答えのまま動き続ける。後者は気づきにくい
  • 移行先は案内されているが、名前を書き換えるだけで済むとは限らない。実際の入力で答えを見比べてから切り替える
  • 今週やるのは移行の検討ではなく、「どれが、どのモデルで動いていて、誰が持ち主か」の一覧づくり

関連する記事もあわせてどうぞ。

自社でAIエージェントを運用してきた過程で分かったこと(うまくいかなかったところも含めて)を、無料レポート『AIエージェント導入の実際』にまとめています。自己診断シートも付けました。検討の材料としてお使いください。/report/ からお申し込みいただけます。


本記事の内容は2026年10月時点のものです。

無料レポート

AIエージェント導入の実際

自社のマーケティングをAIエージェントで運用している会社が、全内訳・設計の原則・実際に踏んだ失敗を公開しています。自己診断シート付き。

無料で受け取る

この記録の仕組みを、御社のマーケティングに実装することもできます。 30分の個別相談で、自動化できる領域を診断します。初回セッションは有料です。

個別相談を申し込む