FUNNEL 2026.09.15

ChatGPTで広告文を作る手順 — 案を出すのは一瞬、仕事は「落とす」ほうにある

ChatGPTに広告文を書かせると、読める案はいくらでも出ます。問題は出ないことではなく出すぎることです。自社のFacebook・Instagram広告で実際に回している手順と、人がどこだけを直しているか、判定に何を使っているかをそのまま書きます。

ChatGPTで広告文を作る手順 — 案を出すのは一瞬、仕事は「落とす」ほうにある — AIマーケティング株式会社

広告文をChatGPTに書かせると、それらしい案はいくらでも出てきます。私たちが自社の広告で困ったのは「案が出ないこと」ではありませんでした。出すぎることでした。

並べてみると、どれも読める。どれも日本語としておかしくない。そして、そのまま出すと反応がありません。

この記事では、私たちが自社の広告 — FacebookとInstagramに出している広告のことです — で実際に回している、ChatGPTを使った広告文の作り方をそのまま書きます。成果の数字は出しません。 出せるほどの件数がまだ無いからです。書くのは手順と、人がどこを直しているか、そして良し悪しを何で判定しているかだけです。

結論から書きます。

AIに書かせる前に「そのページが約束していること」を1行に固定する。出てきた案は、人が「ページに無いことを言っていないか」だけで落とす。

うまくいくかどうかは、書かせ方ではなく、この前後で決まります。順に説明します。

なぜ「読める案」が売れないのか

広告文がうまくいかないとき、原因の多くは文章の質ではありません。広告で言っていることと、クリックした先のページに書いてあることがズレている、それだけです。

広告をクリックした人が最初に着く1枚のページを、ここではランディングページと呼びます。広告で「明日から使える手順が分かる」と言っておいて、着いたページに書いてあるのが会社の実績紹介だった、というようなズレです。

読んだ人はそこで静かに離れます。文句は言いません。ただ戻るだけです。だから、広告の反応が悪いときに文章だけを書き直しても、たいてい変わりません。

AIは、このズレをとても作りやすい道具です。理由は単純で、ChatGPTは着地先のページを見ていないからです。こちらが渡した断片から、いちばんもっともらしい話を組み立てます。もっともらしさと、そのページが実際に約束していることは、別のものです。

手順①:ページの約束を1行に書く

だから最初にやるのは、AIに何かを聞くことではありません。人が1行書くことです。

書くのはこれだけです。

このページを最後まで読んだ人は、何を受け取れるのか。

サービスの説明ではありません。会社の強みでもありません。読んだ人の側から見て、何が手に入るのかを1行にします。ここが2行、3行になるようなら、そのページ自体がまだ何を渡すか決まっていない、というサインです。その場合は広告文より先にページを直します。

この1行が、以降ぜんぶの基準になります。

手順②:3点セットで、複数案を出させる

次にChatGPTに書かせます。バラバラに書かせるのではなく、見出し・冒頭の数行・本文をひと組にして、組ごとに複数案を出させます。

見出しだけを量産しても選べません。見出しは強いのに、そのあとが続かない案が混ざるからです。組で出させると、続かない案はその場で分かります。

私たちが使っている指示の型は、だいたいこういう形です。個別の広告文そのものではなく、型なので、そのまま持っていって構いません。

あなたは広告文の案出しをします。

【着地先のページが約束していること】
(手順①で書いた1行をそのまま貼る)

【このページが向いている人】
(どういう状況にいる人か。職種ではなく状況で書く)

【使ってよい事実】
(こちらが確認できている事実だけを箇条書きで貼る)

【出力】
見出し/冒頭3行/本文 をひと組として、方向性を変えて複数組。
上の【使ってよい事実】に無いことは書かないでください。
数字は貼ったものだけを使い、足し算や割り算をしないでください。

最後の2行が肝です。これを書かないと、AIは説得力を上げるために事実を補います。悪意なく、上手に補います。

【使ってよい事実】には、こちらが裏を取れているものだけを貼ります。ここに貼らなかったことは書かれない、という状態を先に作っておくと、あとの確認がずっと楽になります。

手順③:人が落とす。見るのは3か所だけ

出てきた案を、人が読みます。ここで「良い/悪い」で選ばないのが大事なところです。良し悪しの判断は、出してみるまで分かりません。人がやるのは、出してはいけない案を落とすことです。

見る場所は3か所です。

見る場所落とす基準
ページとのズレ着地先のページに書いていないことを、広告が約束していないか
盛り「必ず」「誰でも」「すぐに」のように、確かめようのない言い切りが入っていないか
数字こちらが渡していない数字が、どこかから出てきていないか

3つ目がいちばん静かに起きます。渡した数字どうしを勝手に足したり割ったりして、新しい数字を作ってくることがあります。文章としては自然なので、読み飛ばすと通ってしまいます。渡していない数字が出てきたら、その案は直さずに捨てるのが早いです。1か所作った案は、たいてい他にも作っています。

逆に、ここで直さないものもあります。言い回しの好き嫌い、語尾、リズム。ここを人が磨き始めると、時間がいくらあっても足りません。そして磨いたところで反応は変わりません。

外に出ていくものを人がどこで止めるかという話は、AIマーケティング代行は、何を代行して何を代行しないのかと、承認をどこに置いているかを書いたマーケティングを4工程に分け、AIエージェントを配置するにも書いています。広告文も同じ考え方で扱っています。

手順④:判定は「実際に買われたか」で行う

残った案を出します。そして、ここが他所とたぶんいちばん違うところです。

私たちは、広告の管理画面に出てくる成果の数字で判定していません。

広告の管理画面には、申し込みが何件あったかが表示されます。これは、自社のサイトに広告媒体の計測用の小さなプログラム(ピクセルと呼ばれます)を埋め込んで、そこを通った人を数えたものです。

この数字自体が間違っているわけではありません。ただ、実際に売れた件数とは一致しません。 同じ人が別の端末でもう一度来れば別の人として数えられることがありますし、広告を見ただけで後から自分で検索して買った人も、媒体側の都合で成果として数えられることがあります。媒体は自分の広告の成果を大きく見せる側に立っているので、ズレの向きは基本的に一方向です。

だから私たちは、実際に決済が立ったかどうかを見ています。管理画面の数字は参考にはしますが、案の採否はそちらでは決めません。

この違いは、件数が少ないうちほど効きます。参考値で「この案が良い」と判断して寄せていったのに、実際の売上がついてこない、ということが起きます。逆に、参考値では地味なのに実際には買われている案もあります。そちらを残せるかどうかで、数か月後が変わります。

この手順がうまくいかないとき

正直に書いておきます。この手順が効かない場面があります。

そもそも出す量が少ないときです。案を出して、落として、出して、実際に買われたかを見る。この回し方は、ある程度の回数が前提です。ひと月に数えるほどしか出していない状態では、どの案が良かったのかは分かりません。分からないものを分かったことにして次に進むのが、いちばん危ないところです。

そういう段階では、広告文をAIで量産するより先に、着地先のページの1行を固めるほうが効きます。手順①だけ先にやる、という進め方でも十分です。

もうひとつ、確認できる事実が手元に無いときも止まります。【使ってよい事実】に貼るものが無いと、AIは埋めにかかります。事実が足りないなら、広告文を書く前に、書けることを棚卸しするほうが先です。AIで作ったものの品質をどう担保するかは、AIが書いた記事は検索で評価されるのかにまとめています。考え方は広告文でも同じです。

まとめ

  • 広告文がうまくいかない原因の多くは文章の質ではなく、広告と着地先のページのズレにある
  • だからAIに書かせる前に、そのページが約束していることを人が1行にする。ここが決まらないうちは広告文を書かない
  • 書かせるときは見出し・冒頭・本文をひと組にして複数案。指示には「渡した事実の外を書かない」「数字を自分で計算しない」を必ず入れる
  • 人がやるのは選ぶことではなく落とすこと。見るのはページとのズレ・盛り・渡していない数字の3か所だけ
  • 渡していない数字が出てきた案は、直さずに捨てる。1か所やった案は他でもやっている
  • 語尾やリズムは人が直さない。時間の割に反応が変わらない
  • 判定は広告の管理画面の数字ではなく、実際に決済が立ったかで行う。媒体側の数字はズレの向きが一方向
  • 出す量が少ない段階では、この回し方より先に着地先のページを直すほうが効く

同じ考え方を工程全体でどう組んでいるかは、AIマーケティング代行は、何を代行して何を代行しないのかマーケティングを4工程に分け、AIエージェントを配置するに書いています。

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本記事の内容は2026年9月時点のものです。

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